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経済評論家の絶筆原稿

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 お金と資産運用について持論を展開し続けた経済評論家による最後の著作ー本作品は2024年1月に逝去された山崎元氏が癌宣告を受け、最期を迎えるその時まで考え続けた人生の本質についての作品である。癌とういう病気は患者に「この制約下に、あなたの目的を最大化しなさい」ということを意識させる。山崎氏の場合は、その制約が1年、6ヶ月、1ヶ月と変化する度に生きる目的と幸福の追求を定義し直し前向きに過ごした。

 余命宣告を受けるにあたり、山崎氏が取り組んだことは経済評論家としての仕事の整理と、家族、住まいを含めた身辺整理。仕事は病床でもできる原稿執筆や簡単な取材のみに絞る。住居や持ち物については、「どうでもいいこと」への拘りを捨て、潔く断捨離を決行。それまでの物欲が、いかに過剰な自意識と社会的同調圧力によって形成されてきたかを実感。ここでも、山崎氏の言う「マーケティングの解毒」が現代人にとって心理的にも経済的にも有効なことが文面から強調されているようだ。

 お金の追求は時に幸福の追求を妨げる。山崎氏は莫大な資産より、良好な人間関係を究極的には選ぶと言う。莫大な資産も、それを共有して喜べる、または評価してもらえる他者がいなければ意味がない。そういった点から、人間関係、そしてそれを作るための経験にこそ幸福に繋がる要素がある。自分に対する世間からの評価や眼差しはいわば「サンクコスト」。変えることもできなければ、気にしても意味はない。それに対して、これからの自分、幸福は最後の1日まで追求することができる。
経済評論家による最後の論考は、意外にも貨幣価値を求めることよりも、身近な人間関係を求めることによる幸福を導き出していた。
2024年08月03日 14:10
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