[中高一貫校] 週刊ダイヤモンド
今年も「週刊ダイヤモンド」から中高一貫校、塾特集号が発売されました。具体的な学校名や塾名が登場する号ですので、ビジネスパーソン以外の保護者の方や、子育て中の方も気になる特集ではないでしょうか。隅から隅まで読むのは私たち塾講師に任せるとして、ここでは一読をお勧めしたい内容をご紹介したいと思います。
最新受験トレンド分析や偏差値ランキングは例年似通った内容なので、実際に来年受験を考えている方以外は軽く見るだけでも十分だと思います。今回新たに特集の前半で「都立校の入試倍率が急降下」という見出しページがありますが、これは茨城県から中高一貫校を目指す方も参考になる分析がなされています。都立校受験者にとって、都立校の適性検査の難易度がここ数年である程度知れ渡り、受験倍率が落ち着き始めたのではないかというのが一点。都立受験を途中から方針転換したグループの受け皿として、私立中高一貫校が適性検査型入試を設定し出したことが、結果的に都立校の受験倍率を押し下げたのではないかというのがもう一点です。同じことは茨城県にも言えて、一昔前の異常な倍率は落ち着き、現在は水戸一校附属中の4.94倍を筆頭に並木中等3.76倍、水海道一附属中3.88倍と、おおむね4倍〜3倍前後といったところが多いです。また、県内の常総学院や土浦日大といった私立校も適性検査型入試を用意していることから、規模は違えど都立と同じ現象が見られています。
特集中ほどに行くと、中高一貫校入学後から卒業時の難関大合格実績をもとに弾き出されたレバレッジ度ランキングがあります。都立最難関の小石川中等や立川国際中等、関西の難関校白陵や西大和学園を抑えて並木中等が1位を獲得しています。入学時の難しさに比して難関大合格実績が高いということを表し、6年間の教育内容が優れているとデータから分かります。ただし、難関大への合格者数のランキングではないため、数の多さでいうと他校に及びませんが、在学中の学力の伸びが確かであることが読み取れます。
今年の特集号では以上の様な中高一貫校の受験トレンドが読み取れました。あえて言うまでもありませんが、関東・関西ともに中学受験率は右肩上がりで、首都圏においては5人に1人が受験をする状況です。受験が特別な事ではなくなりつつあるからこそ、志望校選択や受験戦略を日頃から意識して学習、進路指導に臨むことが大切です。
「週刊ダイヤモンド4月23日号」目次: https://www.diamond.co.jp/magazine/20244042322.html
2022年04月23日 16:59