[参考書] 忍耐力を持って取り組む
記憶の定着に関するテーマの流れから、「できない生徒に限って参考書をたくさん持っている」と吉野先生は語ります。少し解き進めた段階で飽きてしまい、そのタイミングでまた新しい参考書を手にしては同じことの繰り返し。勉強しようという意欲は素晴らしいですが、努力を向ける方向性がズレてしまっている生徒がたくさんいるとのことです。例えば、世界史や日本史といった科目で論述対策の問題集は一冊で十分なはずです。それにも関わらず、不安からか一冊をやり通すのではなく、別の出版社の論述問題集を買って、結果どちらも歴史の前半の章までしか終わらなかったという事態が起こりがちです。友だちやネットの評判などによっていろいろな参考書に目移りすることもあるかもしれません。しかし、大切なのは参考書を完全に活用し理解し、演習量を確保することです。吉野先生曰く、「忍耐力を持って取り組む」です。一冊を完璧に活用し切って、なおかつ次のレベルへステップアップする必要性があるときのみ、別の参考書へと移るのがよいのではないでしょうか。
家庭学習においても同じことは言えます。まずは学校・塾で使用しているワーク・テキストを十分に消化すること。その上で補足が必要な場合には、単元や目的を絞った市販の参考書を検討するのがよいかと思います。学校・塾と同レベルの参考書を同時並行に行っても、それぞれの理解・習得が分散してしまうだけです。まずは目の前のテキストを忍耐力を持って使いこなすことから始めましょう。
2022年03月23日 18:04