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【二月の勝者】中学受験は特急券

【二月の勝者】中学受験は特急券

 前回に引き続き、中学受験を描いたマンガ「二月の勝者」から印象的な場面を取り上げてみたいと思います。作中で、主人公の新米塾講師が業界大手のベテラン講師に「必ずしも受験が必要なのか」、「生徒の希望を無視してまで難関校を受験させる意味はあるのか」と問いかけます。主人公の思いは、時に読者の多くの意見を代弁していると感じることがあり、この場面でも受験業界に対するストレートな疑問を投げかけています。これに対するライバル校のベテラン講師の回答は「中学受験は特急券です」という比喩を使ったものでした。

 中学受験は特急券ー。とても上手くたとえていると思います。無駄なく早く将来の進路へ運んでくれるチケットが中学受験であるということです。さらにベテラン講師は続けて、なぜ難関校の受験を押し付けるのかについても回答しています。高偏差値の学校を薦める理由は、「大は小をかねる」からだと答えています。すなわち、少しでも高いレベルの学校に進学し、その先の有名大学に進学することで、職業選択の幅が広がるといいます。やりたい事や部活で突き抜けたい場合も、私立や難関校の方が環境が整っていると語ります。生徒の夢が何であれ、将来の選択肢を広げる可能性が高いのが難関校であるという結論です。こちらも見事に塾業界の切な想いを代弁していると思います。目の前の受験勉強が辛くても、その数年・数ヶ月を乗り切った先には無限の選択肢が広がっている。そのような説明を、生徒にもわかりやすく伝えてあげる必要があるでしょう。

 一方で、特急券を買わなかったらどうなるのか。小学校や中学校を受験せず、公立校ベースで進学をしていく場合です。特急ではない分、途中下車や乗り換えが必然的に起こり得ます。部活動にのめり込んでみたり、友人との遊びに没頭してしまったりという乗り降りが発生します。また、高校受験、大学受験とその都度大きなターミナル駅での進路選択が降り掛かってきます。こうしたイベントの起伏は、特急列車と比べてとても大きい存在です。しかし、こうした経験の波は、生徒をよりたくましく育て、自分で決断していく強さを身に付けさせてくれます。特に、高校受験と大学受験は、人生で一番勉強したと振り返る人が多数いるように、もっとも学力と知的好奇心を高めてくれるイベントです。ここでの必死の頑張りは、中学受験とはまた違った様相を呈しています。「二月の勝者」の作中では特急券の世界観でストーリーが進むため、これがベストだと判断してしまいがちです。しかし、上記で見た通り、特急以外にも駅に着く方法はある、普通列車で旅する選択肢もあるという点は忘れてはならないでしょう。
 
2022年02月03日 16:42
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