インターアクト部ー水城高校の取り組み
水城高校の取り組み
茨城県水戸市にある水城高校は剣道や陸上競技などスポーツでの実績が高いことで知られていますが、文化部の活動も活発です。今回は、県内でも珍しい地域交流やボランティア活動を行うインターアクト部の活動事例を紹介します。インターアクト自体は社会奉仕活動を意味する取り組みで、高校の部活動や地域のボランティア団体によって様々な支援・奉仕活動を手掛けています。水城高校のインターアクト部は、食糧支援・配布支援活動の一つでるフードバンクのサポートとして、食材の箱詰め作業や子どもたちへのメッセージカード作成に取り組んでいます。
2020年以来の新型コロナウイルス感染拡大に伴い、食料の無償配布や子ども食堂などを行うフードバンク事業は大きく注目されると共に、多くの人々へ温かさと希望を与えて来ました。フードバンクが取り扱う食糧数量と利用する世帯数は増え続けている一方の様で、生活不安や不況下における自助の限界、公助の遅れや支援不足の表れの様に感じます。こうした欠陥を補うものが共助にあたる無償支援プロジェクトやフードバンク事業です。水城高校の事例の様に、学生の内から共助の存在を知り、自ら支援に参加できることは貴重な経験であり、社会に出てからの考え方や人との関わりに大きな影響を与えると思います。欧米の大学ではこのようなボランティア活動や課外活動を入試や特待生の条件として高く評価する様ですが、日本国内の大学ではまだまだ加点評価される制度が少ない現状です。もっとも、入試や成績に及ぼす効果以上のものがインターアクト部の活動にはあると思います。実社会の課題と向き合い、学生の自分たちができる範囲で参加してみる。そこから得た気づきや疑問点、興味や不満といった感情を基に議論、学習する。こうした主体的な行動が、学生にとって真の学びにつながっていくように思います。
水城高校 https://www.suijo.ac.jp
2022年01月08日 18:25